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便秘

便秘とは?

便秘とは便秘は、排便の回数が減少したり、排便が困難であったり、残便感が続く状態を指します。一般的には、3日以上排便がない場合を便秘とみなすことが多いですが、個人差があるため、明確な指標がありません。便秘の症状は、腹部膨満感や不快感を伴い、生活の質を大きく落とします。特に高齢者や女性に多くみられる症状ですが、年齢や性別に関わらず、誰にでも発生しうる問題です。

便秘の原因

便秘の原因は多岐にわたり、単一の要因によって引き起こされることは少なく、複数の要因が重なって発症することが一般的です。主な原因としては以下のものが挙げられます。

食生活や生活習慣

物繊維が不足した食事や、水分摂取量の低下は、便が硬くなり、排便が困難になる主な原因です。また、運動不足も腸の蠕動運動を鈍らせる要因となり、便秘を引き起こすことがあります。

ストレスや生活リズムの乱れ

ストレスや不規則な生活は、自律神経のバランスを崩し、腸の動きを低下させることがあります。特に仕事や家事で忙しい日常や環境の変化によって便秘が悪化することが多いです。

薬の副作用

一部の薬、特に鎮痛薬、抗うつ薬、降圧薬、利尿薬などは副作用として便秘を引き起こすことがあります。また、長期間にわたって便秘薬を乱用すると、腸が自発的に動かなくなり、依存性の便秘が生じることもあります。受診の際にはお薬手帳など服用している薬がすべてわかるものをお持ち下さい。

疾患による便秘

糖尿病、甲状腺機能低下症、パーキンソン病、大腸がんなどの疾患が原因で便秘を引き起こすことがあります。これらの疾患に伴う便秘は、専門的な診断と治療が必要です。

妊娠

妊娠中は、ホルモンバランスの変化や胎児による腸管圧迫の影響で便秘が起こりやすくなります。特に妊娠後期では、腸の動きが制限されるため、便秘を訴える女性が増えます。

便秘の種類

便秘は、その原因やメカニズムによっていくつかの種類に分類されます。

機能性便秘

大腸や直腸の機能が低下しているものの、器質的な病変がない場合を指します。このタイプの便秘は最も一般的で、主に食事や生活習慣の改善で対処できることが多いです。機能性便秘には、さらに以下の3つのサブタイプがあります。

  • 通過遅延型便秘:腸管の蠕動運動が遅くなり、便が腸内に長く留まるために硬くなり、排便が困難になるタイプ。
  • 排便困難型便秘:直腸や肛門周囲の筋肉がうまく働かず、便をうまく排出できないタイプ。
  • 混合型便秘:通過遅延型と排便困難型が合わさったタイプで、便が硬くて排便困難となる場合に多く見られます。

器質性便秘

大腸や直腸の器質的な疾患(大腸がん、炎症性腸疾患、腸閉塞など)により、物理的に便の通過が妨げられる便秘です。このタイプは器質的な疾患に対する適切な治療が重要で、放置すると病状が悪化し重大な合併症を引き起こす可能性があります。

便秘の検査

便秘の治療には、まずその原因を特定することが重要です。便秘の原因を調べるためには、以下の検査が行われることがあります。

問診

症状の経過や生活習慣、食事内容、薬の使用歴などを詳しく確認します。

診察

腹部の触診や肛門周囲の診察、直腸診を行い、異常がないかを確認します。

画像検査

腹部レントゲン検査やCTなどが用いられます。

内視鏡検査

大腸内のポリープや腫瘍、炎症性疾患の有無を確認するために、大腸カメラ検査が行われます。

便秘の治療

便秘の治療は、その原因とタイプに応じて異なります。

生活習慣の改善

まずは食物繊維や水分の摂取量を増やし、規則正しい食事や適度な運動を取り入れることが推奨されます。また、ストレス管理も重要な要素です。

薬物療法

便を柔らかくするお薬(緩下剤)や、腸の運動を促進する薬が処方されることがあります。薬剤性便秘の場合は、原因となる薬を見直すことも考慮されます。

便秘でお悩みの方はお気軽にご相談ください

便秘は軽視されがちですが、長期にわたって続く場合は、消化器病専門医の診察を受け、適切に治療を受けることが大切です。当クリニックでは、熟練の内視鏡医が行う苦痛の少ない大腸カメラ検査を提供しております。消化器病専門の医師が丁寧に対応し、適切な治療を行います。些細な症状でも、どうぞお気軽にご相談ください。

大腸カメラ検査